(1)日本は、これまで中国から、さまざまな恩恵を受けてきた。取り分け、漢字と言う文字を学んだのは、日本字にとって画期的なことであった。漢字の伝来によって、日本字は、ようやく自分たちの言葉を、文字に書き表すことができるようになったのである。
最初、漢字が伝わってきたばかりのころは、すべての言葉を漢字で書き表していた。しかし、その後、漢字をもとにして、かなが作り出された。漢字を崩して書く書き方から、平仮名が作られると同時に、漢字の一部を取って、カタカナが作られた。そして、それ以来、漢字と仮名という2種類の文字を使う書き表し方が、定着したのである。
近代になって、日本が、西洋文明を取り入れようとしたときにも、幹事は大きな役割を果たした。
明治時代、日本人は、政治、経済、科学など各方面にわたって、西洋の言葉を、日本語に訳すことを試みた。そして、漢字と漢字を結びつけたり、従来からあった漢語を活用したりして、訳語を作った。漢字は、一字一字が意味を表す文字なので、外国語の意味が、自然に分かるような訳語を作ることができたのである。
「金属」「物質」などの、自然科学に関する言葉、「議員」「裁判所」などの、政治に関する言葉、これらは、みんな西洋の言葉の翻訳によってできたものである。これらの新しい言葉によって、日本人は、特別に西洋の言葉の知識が無くても、必要な言葉を理解して、使うことができるようになった。
なお、このときに作られた漢語の中には、漢字の故郷である中国が、逆に輸入して使っているものもある。
日本人が、近代において、西洋の文明をきわめて短い期間に取り入れることができたのは、まさに漢字のお陰だと言っても、言い過ぎではない。
(2)王:先生、ちょっと教えていただけないでしょうか。この文なんですが……
鈴木:「このデパートは、いろいろなpr方法を工夫している」と書いてありますね。
王:ええ。この文には、4種類の文字が使われているでしょう。
鈴木:なるほど。漢字と平仮名のほかに「デパート」と言うカタカナ,[pr]というアルファベットまで、使われていますね。
王:はい。先生にお聞きしたいのは、日本語では、どうしてこんなに複雑な文字の使い方をするのか、と言うことなんです。こんな複雑な使い方、しなくてもいいと思うんですよ。
鈴木:それは難しい質問ですね。日本字は、昔から、漢字と仮名の長所を生かして、使い分けてきたんです。現代では、漢字と平仮名を混ぜて使うのが、原則ですよね。
王:でも、町で見る広告には、ずいぶんカタカナやアルファペットが多いような気がするんですが。
鈴木:それだけ、外国の言葉が入ってきているんです。一一翻訳していたら、新しい思想や技術を取り入れるのに、間に合わないからでしょう。
王:カタカナやアルファベットの長所も、生かしているわけですね。
鈴木:ええ。でも、この文法、こう書き直すことができますよ。「この百貨店は,いろいろな宣伝の方法を工夫している。」
王:それなら、漢字と平仮名の2種類ですね。
鈴木:ええ。「百貨店」と言う言葉は、古い漢字がするかもしれません。でも、私には漢字を使った文の方が、親しみやすいですね。
王:私も、こちらのほうが、すっと分かりやすいです。
鈴木:「デパート」や「pr」などは、耳慣れた言葉ですが、最近は、必要以上にカタカナやアルファベットが氾濫していますね。中には、カタカナやアルファベットで表現したほうが、素敵だと思っている人います。でも、私は、長年使い慣れた漢字を、大切にするべきだと思いますよ。
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